オープニングの山大花笠 四面楚歌のみなさん
 オープニングの山大花笠 四面楚歌のみなさん

第50回山形県生協大会

「~信じていなさい 痛みはお前だけのものではないと~

 

落合恵子さんが自分を生ききる女性達に大きなエール」

9月5日(木)、山形テルサを会場に第50回山形県生協大会が開催され、県内各地の会員生協から795名が参加しました。

 今大会では、メイン企画の講師として作家の落合恵子さんが講演を行い、多くの参加者が会場を埋め、第50回大会にふさわしい内容となりました。

オープニングは、若さと躍動感あふれる山形大学花笠サークル「四面楚歌」の皆さんの花笠が飾りました。表情豊かに舞台の上で乱舞する若人と花笠は、今年2月にイタリアフィレンツェで現地の方を指導したというだけあり、会場からは大きな拍手が贈られました。

 

主催者挨拶をする菅井道也会長理事
主催者挨拶をする菅井道也会長理事

 初めに、主催者を代表して山形県生活協同組合連合会 菅井道也会長理事が挨拶を行い、山形県沖地震の被災者へのお見舞いの言葉と、50年間の活動への感謝の言葉が述べられました。また、夏に行われた参議院選挙結果に触れ、過半数を得た与党が民意を得たとばかりに消費税増税・憲法改定・沖縄の新基地建設を進めていることを批判。10月に予定されている消費増税に関しては、導入から30年が経過しており、若い人達にとっては生れた時から既にある税金で違和感がない。しかし、収入が少ない人ほど負担が大きくなる逆進性の不公平な税制であることを伝えていかなくてはいけない。生協大会は学習の場にもなっているので、ぜひ、交流を深めていただきたい。と話しました。

4つの会員が活動報告
4つの会員が活動報告

 続けて、来賓の挨拶が行われ、公務で欠席の吉村美栄子山形県知事の代理で、山形県防災くらし安心部次長の橋本仁氏が「近年は自然災害が多発し、生活の安全・安心が脅かされている。災害時の医療・福祉、物資供給などの災害時協定は心強い。今後も引き続き、県とも連携し尽力されることを期待します」との知事のメッセージを代読しました。

 JA山形中央会 長澤豊会長代理の今田裕幸常務理事は挨拶なかで、「日頃からの協同組合運動に敬意を表します。現在は、環境問題含め多くの課題がありますが、協同組合の役割として持続可能な社会実現と共生社会へ向けて寄与していることに敬意を表します。今後も、ICA声明に基づき共に使命を果たしてまいりましょう」との連帯の言葉を述べました。

 山形県労働者福祉協議会の水戸吉一理事長代理の佐藤昇治専務理事は、「貧困格差が深刻化している。県内でも163万世帯が生活保護を受給し、その半数が高齢者の単身世帯である。また、大学生の2人に1人が奨学金を受給しており、平均して324万円もの借金を背負い社会へ踏み出しているが、その7割が将来に対して不安を感じている。取り組むべき課題は多数ある」と述べました。

また、東北労働金庫山形県本部 大泉敏男本部長は「労働金庫は、戦後労働者にお金を貸してくれなかったことから、労働者自らが造った銀行である。現在も、奨学金を返せない学生などに向け、金利の低いローンを作るなど弱い立場の方のために尽力をしている。奨学金の借り換えなども可能なので、生活の安定のためにぜひ相談して欲しい」と話されました。

 

講演をする 作家 落合恵子氏
講演をする 作家 落合恵子氏

お昼休みは、参加者の楽しみになっているJAあまるめの「真心9マス弁当」と各会員生協のお薦め品のお土産交換会でそれぞれ楽しんでいました。

 

 午後からは、メイン企画の「自分を生ききる」と題した落合恵子さんの講演が行われました。落合さんは、脱原発の活動や平和の問題にも触れながら、作家として自身が感銘を受けた作品や詩のセンテンスを紹介しながら、年齢を重ねても、それぞれが抱えるつらい日々を乗り越えながら輝いて生きる女性へのエールともとれるお話をされました。庭に咲く秋の草花のように儚く、そして力強い講演に、会場は大きな感動に包まれました。

 

 大会の締めくくりとして山形県高齢者福祉生協の中川敬子さんが、「憲法を守り、憲法をいかし、平和な社会の実現を!」との大会アピールを読み上げて提案され、会場からの大きな拍手で確認されました。

 

 最後に、山形県生協連 阿部誠也常務理事が閉会の挨拶を行い、第50回山形県生協大会を終了しました。